ポールダンスはスポーツ?世界で発展するポールダンス(ポールスポーツ)について
ポールダンスといえば女性が繊細なパフォーマンスをする光景を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
ハリウッド女優など有名人がたくさん取り組まれていることでも有名になったことから、ダンスとしてのイメージが強いかと思われます。
ところがそのポールダンス、近年はスポーツとしても見直されてきていることはご存知でしょうか。
今回はポールダンスを使ったスポーツである「ポールスポーツ」についてお話ししたいと思います。
1:ポールスポーツの歴史について
ポールスポーツとは、ポールを使って踊ったり魅せるショーを行うポールダンスとは違い、芸術性、技の難易度などを競う競技性を高めたスポーツです。
イメージとしてはフィギュアスケートなどに近いかもしれませんね。
元々は2005年から女性の美を競うコンテストとして各地で大会が開催されはじめました。
その後2009年からは、女性だけではなく男性部門も取り入れたアクロバティックでフィットネス要素の強い「スポーツ」としてのポールダンス大会が開催されるようになりました。
そして2012年、スポーツとしてのポールダンスは「ポールスポーツ」と名称を改め、ロンドンオリンピックのエキシビジョンイベントとして各国の選抜された代表選手を集め世界大会が開催されました。
世界中が注目するスポーツイベントでの開催からポールスポーツがだんだんと認識されていきます。
以後毎年、各国で大会が開催されるようになりました。
そして開催された正式な大会により選抜された各国代表選手達は、1年に1度開催する世界最大規模の大会「WORLD POLE SPORTS CHAMPIONSHIP」に出場することが出来るという仕組みが作り上げられました。
日本では、2013年に一般社団法人ポール・スポーツ協会が設立されたところからポールスポーツの歴史が始まりました。
以降、国際ポール・スポーツ連盟(International Pole Sports Federation = IPSF)と連携して「全日本ポール・スポーツ選手権大会」が開催されています。
2:ポールスポーツを代表する主な選手を紹介
日本におけるポールスポーツの主な選手として今回は2名の方を紹介します。
2-1:秋山恵里佳選手
小学1年生の頃から9年間新体操を続け、全国大会出場など多くの大会へ出場。
高校3年間ではバトントワリングを始め、関西ソロコンテスト中級金賞、上級銀賞を受賞。
2018年10月よりポールダンス 、ポールスポーツをはじめ翌年、「All JAPAN Pole performance contest2019 」のアマチュア部門優勝するなど急速に注目されている選手です。
2-2:坂井絢香選手
2015年、競技歴わずか3年で「ミス・ポールダンスジャパン大会」のチャンピオンにのし上がり、3年後の2018年にはアジアチャンピオンを決める「Asia Pole Champion Cup」で準優勝を果たしたポールスポーツ界の第一人者です。
クラシックバレエ、新体操、ヨガをされていた経験と、その身体能力の高さを生かして、ポールダンサーとして活躍されています。
今後スポーツ化がより進んでいくと、更なる有望選手が出てくることが楽しみですね。
3:日本の現状と今後の動き
現在、世界でも50以上の大会が主催され、多くのアスリートポールダンサーが存在しています。
そして、世界ではますますスポーツとしてのポールダンサーが増えています。
一方、日本ではスポーツとしての認識がまだまだ低いことが現状です。
またスタートしたばかりのスポーツであることから、基準が各国により異なるので一定の基準による成績・成果の評価の必要性が認識されるようになっています。
そんな中、日本でもポールスポーツをオリンピック正式種目にしたいという動きもあります。
前述の2013年に設立された一般社団法人 日本ポール・スポーツ協会はポールスポーツをオリンピック正式種目にするというミッションのために活動されています。
日本ポール・スポーツ協会は、毎年「全日本ポール・スポーツ選手権大会」を開催しています。
そこで多くの日本人選手へ世界の舞台への道を築いています。
現在、国内の競技人口は約一万人ともいわれ、3歳~60歳代の幅広い年齢層にポール・スポーツは親しまれています。
今後より発展していくことが楽しみですね。
4:おわりに
今回は新しいスポーツであるポールスポーツについてお話ししてきました。
ダンスとしてのイメージが強いポールスポーツですが、実際見るととても優雅で繊細な競技だということが分かります。
ぜひ一度スポーツとしてのポールダンスにも触れてみてください。