仕事効率と温度・湿度の関係について……仕事にベストな環境とは?
厳しかった今年の夏の暑さもひと段落して、随分と過ごしやすくなってきましたね。
今年は新型コロナウイルスの関係で夏場でもマスク着用が常識になり、熱中症などが例年に比べて多かった印象ですね。
そして例年と違うことといえばリモートワークの普及ですね。
ご自宅で仕事をするということが当たり前になってきました。
そこで感じるのが部屋の温度や湿度ですね。
オフィスにいるときは当たり前のようにエアコンや環境整備がされていたかもしれませんが、家にいるとそれらは自分で調整する必要があります。
暑い夏は終わりましたが、またすぐに厳しい寒さの冬がやってきます。
今のうちから仕事を効率良くするための適温と、ベストな湿度の関係を学んでこれからのリモートワーク環境の整備に役に立ててください。
1:温度湿度と、仕事効率の関係
オフィス内を業務がやりやすいように適した環境に保つということは実は労働安全衛生法という法律によって定められています。
それによると、清潔な空気の確保やオフィス内を適温に管理することなど、オフィス内の環境を整えることが記載されています。
オフィス内の温度や湿度を管理する必要がある理由は、実際にこれらの環境が悪化していると、従業員のパフォーマンスが低下し、生産性が落ちるためですね。
実際に温度湿度と仕事効率の関係に関する研究はたくさんあります。
一例を上げると、2005年コーネル大学の調査ではフロリダの保険会社でパソコンを使って働く女性を対象とし、室温と生産性との関係を調査しました。
それによると「室温を20度から25度に上げることで、従業員のタイピングミスが44%減少し、タイプする文字量も150%増加した」と結論付けています。
またこのようなデータだけではなく、感覚的にも温度湿度が仕事効率に繋がるということは想像できるのではないでしょうか。
2:ベストな環境とは
それではベストなオフィス環境とはどれくらいの温度や湿度のものなのでしょうか。
これに対しては厚生労働省によって定められている事務所衛生基準規則において温度や湿度の基準が定められています。
それによれば温度、湿度に関しては「空気調和設備を設けている場合は,室の気温が17度以上28度以下及び相対湿度が40%以上70%以下になるように努めなければならない」とあります。
先程のコーネル大学の25度もこの範囲に入りますね。
温度に関しては気にされる方は多いかと思いますが、意外に見落としがちなのが湿度ですね。
特に冬場は乾燥することが多いので温度管理はもちろんのこと、湿度にもぜひ気を配って下さい。
また冬場は新型コロナウイルスをはじめ、各種ウイルスが活発に活動する時期です。
今から対策の知識を身につけて万全の態勢で冬を迎えましょう。
:ご自宅で取り組める環境対策
ベストや環境が分かったところで、実際にご自宅をオフィス代わりにして仕事をする際にできる環境対策について考えてみましょう。
今回は3つの対策についてお伝えしていきます。
3-1:扇風機やサーキュレーターを使う
まずは温度に対する対策をお伝えします。
暖かい空気は上部にたまりやすく、冷たい空気は下部にたまりやすいと言われてきます。
そのため、暖房機を使用しているだけでは、暖房をつけているはずなのに足元は寒いという状態になりやすいですよね。
このような状況を解決するには、室内の空気を循環させることが大切です。
この時活躍するのが扇風機やサーキュレーターです。
室内の空気をかき混ぜることで、部屋の温度を均一に保つことができますね。
3-2:加湿器、除湿機を置く
次に湿度の対策についてお伝えします。
エアコンや暖房器具は既にお持ちの方も多いと思いますが、冬場は特に湿度のコントロールが大切になってきます。
そこで加湿器や除湿器を部屋に置かれることがおすすめです。また現在の湿度を測るために湿度計を置くことも良いですね。
器具に関しては購入まではちょっとという方には、例えばお湯を入れたコップをお部屋に置く、蒸しタオルをエアコンの送風口に置くだけでも簡単に湿度を上げることが出来ます。
ぜひ試してみて下さい。
3-3:観葉植物も効果的
湿度への対策として有効なのは加湿器や除湿器を設置するという方法だけではありません。
観葉植物を置くことも湿度の対策になることはご存知でしょうか。
植物は土から吸い上げた水分を葉から蒸発させるため、湿気が発生します。
また観葉植物がお部屋にあると見栄えも爽やかに変わるので気分も明るくなりますよね。
4:まとめ
今回は仕事効率と温度・湿度の関係についてというテーマで、仕事をしていくのにベストな温度湿度とそれをご自宅で作り出すための方法についてお伝えしてきました。
これから本格的な冬が到来して体調不良になる方も増えるかと思います。
今から対策をして健康的に仕事効率の良い自宅環境を作っていきましょう。