アートで「コラージュ」ってどうやるの?コラージュの意外な難しさ
アート作品の1つにコラージュアートがあります。
現在はデジタル作品でもパソコンを使ってコラージュアートを作成することができますが、紙のアートでもコラージュは可能です。
コラージュアートはどのように作成するのか解説します。
【コラージュとは?】
コラージュとは、フランス語のcollerからきている言葉であり、糊で貼るという意味があります。
新聞紙、紙、布などに描かれた絵を切り取って貼り合わせて、作品を作る方法です。
1つの素材が持っていた意味や作風が、他の絵と組み合わせることで変化し、その面白みを楽しめます。
例えばいくつかの写真を組み合わせて、新しい絵を作れます。
作る前にはどんな作品にしたいか考えますが、作る前に計画を練りすぎると、思い通りの作品を作りにくいです。
最初は慣れないとコラージュアートは難しいと感じるかもしれませんが、何度かチャレンジすればコツを掴めます。
人の顔を使ったコラージュアートでは、下手に行うと下品になるので注意が必要です。
<コラージュアートの種類>
コラージュアートは色々あり、紀元前200年頃の中国で紙が発明されたころにはありました。
その歴史の中で誕生したコラージュアートをいくつかご紹介します。
・キューブマニア
写真を正方形で細かく分割し、再構成するコラージュ手法です。
正方形の切れ端をランダムで組み合わせることで、思いも寄らないイメージができあがります。
・トーシスメンツ
ベルギーの美術家であるマルセル・マリエンのコラージュ手法です。
通常コラージュは絵を組み合わせますが、トーシスメンツでは絵から部分的に切り取っていき、要素を減らしていきます。
・フォトモンタージュ
写真を素材にしたコラージュアートです。
最近のコラージュでは、よく使われる手法のコラージュアートでしょう。
フォトモンタージュでは、写真を切り貼りするときには、継ぎ目がないように貼り付けないとなりません。
写真を引き伸ばすなどして継ぎ目無く組み合わせます。
・アート・ジャーナリング
思い出の写真を切り取って冊子に貼り付けて、旅行の記録をまとめることです。
コラージュアートですが、冊子に思い入れのある写真を貼り付け、どんな場所かなどを書き留めて記録すればいいので、アート作品を作るよりも始めやすいです。
【アートコラージュのやり方】
アートコラージュには、もちろん素材が必要であり、切り取って貼り付ける道具も必要です。
道具は、デザインカッター、カッターマット、糊を用意します。
素材は雑誌、写真、絵画などがあります。
素材集めで悩む人は、直感で良いと思ったものを集めてみましょう。
例えば、古本屋にある映画の冊子や、フリマサイトにある古い雑誌などが良い素材になりやすいです。
素材はメインとなるものを選び、メイン作品に切り取った素材を貼り付けて組み合わせていきます。
メイン素材は大きめでインパクトのあるものを選ぶと、コラージュアートを作成しやすいです。
<イメージをふくらませる>
素材を集めたら、それぞれの素材をめくりながら見ていき、頭の中でイメージをふくらませます。
最初から、こんなコラージュにしたいと決めても良いですが、イメージを固定しすぎると使える素材を探すのに苦労します。
良い素材が見つかったら、その素材を元に新しいイメージを組み立ててみると、コラージュが作りやすいです。
同じイメージでも素材が違うと1つとして同じ作品はできず、素材ごとに違ったテイストになるので、そのおもしろさがあります。
なかなかコラージュを作るのが難しいとなれば、人物を使ってコーディネートしてみるのも良いでしょう。
例えば気に入った人物に、ベレー帽やサングラスの絵を切り取って貼り付けるだけでも、コラージュアートになります。
ただし現実的な路線よりも、空の絵や宝石の絵などを一部に貼り付けてみると、アートのようになります。
<切り取って貼る>
どの素材を使うか決まり、イメージもできあがったら、素材を切り取って貼り付けます。
イメージにあうように素材を切り取り、パズルのように貼り付けていきます。
コラージュアートは、素材を切り取り糊で貼り付けるだけです。
素材を貼り付ける前には、一通り切り取ってから、並べて組み合わせて見ても良いでしょう。
貼り付けると修正ができないので、並べてイメージ通りか確かめます。
写真や雑誌を切り取って貼り付けるには糊を使いますが、厚紙や葉っぱなどの貼り付きにくい素材はボンドを使うのが良いです。
用意した素材を貼り付けて、乾燥させたらコラージュアートは完成です。
<コラージュアートでプラスアルファ>
写真や雑誌などの紙の素材を切り取って貼り付けるのも、コラージュアートでは面白いですが、立体的な素材を使うとさらにアートに深みが生まれます。
立体的な素材としては、糸、ビーズ、ボタン、針金、粘土、段ボールなどがあります。
貼り付けにくい素材ですが、家の中を探すだけでも立体的な素材はいくつも見つかります。
糸やビーズをコラージュに使えば、平面のアートとは違った作品ができあがります。
【まとめ】
コラージュアートは長い歴史のあるアート作品であり、昔から多くの方が制作してきました。
現在はパソコンを使ったデジタル作品のコラージュアートも数多く登場しています。
写真や雑誌などと素材となるものがいくつかあれば、コラージュアートはすぐ作れます。
まずは身近にある素材を使って作品を作ってみてください。