VRアートは今どうなっている?現状とこれからについて
VRはゲームや催し物など多くの場面で接する機会が増えてきましたね。
VRの国内市場は2025年に20年比2.4倍の1兆円強に達すると言われており、事業者の参入も相次いでいます。
現在VRといえばゲーム市場がとても活性化しています。
今回はそんなVRの中でも、アートの部門に注目して現状やこれからを考えてみたいと思います。
1:VRアートとは
VRアートとは、その名の通りVRをアート分野と組み合わせて様々な表現をすることです。
現実ではないものをまるで目の前にあるかのような感覚で体験することができたり、仮想空間を使ってアート作品を作成し、展示することが可能になります。
平面に描く普通の絵とは違い、「奥行を描くことが出来る」のが大きな特徴ですね。
作品は360°様々な方向から鑑賞することが出来ます。
またVRアートは三次元空間に存在するため、作品の中を自由に歩き回ったりすることも可能です。
新しいアートの楽しみ方をすることができそうですね。
2:VRアートの現状(法整備について)
VRアートは新しい技術のため、一般的なアートに比べて法整備が遅れている現状があります。
仮想空間に現実を再現する際の著作権や所有権の扱いなどが、現行法で想定されていないので現在ではあまり規制をかけられていないのが現状です。
今後の技術の普及に合わせて、法整備も必要がありますね。
例えば現実世界の土地や建物などをVR内で表示すること自体は、問題になりません。
ところがその土地やモノに何かを設置したり、重ねたりする場合の権利はどのようになるかはまだまだ曖昧です。
更に規制が必要になりそうなのが、公園などの公共空間に設置される芸術作品である「パブリック・アート」に関する問題です。
公共空間に設置されたパブリック・アートについては、一般的なアート作品と違い「屋外恒常設置」と呼ばれる著作権の効力を制限する規定があります。
VRアートの作品については、このパブリック・アートに当たるのかまだまだ曖昧なことが多いです。
今後の法整備に期待されますね。
3:VRアートの現状(プレイヤー)
VRアートを手がけるアーティストにはどのような方がいるのでしょうか。
今回は2人のアーティストを紹介します。
3-1:せきぐちあいみさん
VRアートの第一人者で、最も有名なアーティストがこちらのせきぐちあいみさんです。
元々3Dペンのアーティストだった、せきぐちあいみさんは2016年のVR機器が世に出始めたときから制作に取り組むVRアーティストです。
2017年には世界初のVRアートの個展を開催されました。
作品は龍や草木そして孔雀など日本の伝統的なデザインをベースにしているものが多いのが特徴です。
3-2:イトウケイスケさん
イトウケイスケさんは1986年生まれ。
メーカーでのグラフィックデザイン業務を経て、2012年よりフリーランス 3DCGアーティストとして活動を開始されています。
その作風はCG特有の冷たさを感じさせない、あたたかな表現をしているものが多いことと特徴です。
またストーリー性を持った体験型のアートというVRならではの作品も手がけられています。
今後より注目度が高まっていくでしょう。
4:VRアートの活用方法
現在最もVRアートの導入が盛んなのが美術館です。
新型コロナウイルスに伴い旅行などの規制をかけられている現在、VRで遠隔から鑑賞することができるサービスを取り入れる美術館も増えてきています。
大きいところではアメリカのスミソニアン美術館や、日本の東京国立美術館、そしてイギリスにある大英博物館もVRを取り入れていることで知られています。
2020年の5月には台湾の美術館がVRを使って遠隔から参加できる催しをしたことは話題になりました。
他にも多くの博物館、美術館がVRやインターネットを使った展示に意欲的に取り組んでいます。
5:これからのVRアートの可能性
現状を見てきたところで、ここからはそんなVRアートのこれからの可能性を考えてみたいと思います。
今後の普及に伴い、機器がより小さくなりまた安価になっていくことでしょう。
それに伴い多くの方がVRアートの世界に触れることができるようになると思われます。
例えば、視覚障がい者の方向けの芸術鑑賞VRコンテンツなどが登場するのではないでしょうか。
使用するのはヘッドセットだけではなく、グローブです。
まるで作品に触れているような感覚を得ることができ、手で触ることで芸術作品を鑑賞することができるようになりそうです。
この技術を活用することによってまるでその場にあるかのように芸術に触れることができる。
多くの方の身体の補助としてもVRは活躍しそうですね。
6:おわりに
今回はVRアートについて、現状とこれからの予想について書いてきました。
これから益々生活に根付いていくであろうVRアートは注目ですね。
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■VRシャーマン かんな