ファッションショーは誰が始めた? ファッションショーの歴史
新しくデザインした衣装を、モデルが身につけて発表する場所がファッションショーです。
テレビでもショーを放送することもあるので、ファッションショーを見たことがある人もいるでしょう。
ファッションショーはいつから始まったのかは、あまり知られていません。
この記事では、ファッションショーの歴史とその目的について説明します。
【ファッションショーの歴史】
洋服店では昔から衣類を展示して販売するという形でした。
それが、あるときからモデルに衣類を着せて実際に見せて売るという形になり、ファッションショーの原型ができました。
<海外のファッションショーの歴史>
19世紀中頃のヨーロッパの洋服店では販売する洋服をアピールするために、写真を撮って飾ったり、マネキンに着せて飾るなどしていたそうです。
そんな中、パリでファッションデザイナーをしていたシャルル・フレデリック・ウォルトさんが、人間に洋服を着せて店の中を歩かせてアピールをするという形を思いつきました。
写真やマネキンを使うよりも、人が洋服を着て見せる方が効果的と考えたのです。
このお店の中を販売用の洋服を着て歩くスタイルが、ファッションショーの始まりだと言われています。
<日本のファッションショーの歴史>
昭和2年(1927年)に、三越でファッションショーという言葉を使い、三越ホールでショーを開催したのが始まりです。
女優の水谷八重子さんなどに一般募集の着物を着てもらい、舞踊を披露しました。
1930年になると、上野松坂屋でもファッションショーを開催し、1934年には資生堂がビューティ・ファッションショーを開催しています。
1963年にはワシントンハイツで外交夫人を招いての着物ショーを開催するなど、日本でもファッションショーは続々と行われていました。
【ファッションショーの目的】
ファッションショーというと奇抜なデザインの衣装が発表されることが多いです。
洋服店で衣類を販売するのとは、ファッションショーの目的は大きく違います。
<ブランドアピールの場>
ファッションショーで発表する服は、一部は販売を目的とせず、見せることを目的としています。
新しいコレクションを発表する場として、メディアを通じて世界に発信し注目を浴びます。
短い時間のショーの中で、いかにブランドとしてのコレクションをアピールするのか、舞台演出を凝らします。
ファッションショーは、ブランドをアピールするための広告の場としての傾向が強いです。
ファッションは、見たことのない斬新なデザインを生み出し、新しいトレンドを作っていきます。
そのようなトレンドのパワーを持って、ファッションは進化するのです。
ファッションデザイナーにとっては、こんな新しいトレンドがあるというそのパワーアピールの場です。
自分のデザイン力のアピールの場と言っても良いでしょう。
<現実志向になってきている>
ファッションショーでは、服のみならず、シルエットやアクセサリーのコーディネート、そして斜めに着るかボタンは外すのかなどの着こなし方という総合的にファッションを見せて、ポテンシャルを活かす場です。
発表されるファッションは、奇抜なものも多く、どう考えても日常では着られないだろうというデザインもあります。
たとえば、半裸に近いようなデザインの服です。
イメージが先行する部分がありますが、最近は消費者から求められるものが堅実になっており、ファッションショーで発表する服はリアル志向になってきています。
全体的に昔よりも控えめで、実生活でも着られるようなデザインが増えています。
【4大ファッションショー】
日本でのファッションショーはコレクションと呼ばれることが多いです。
そして世界では4大ファッショショーである、4大ファッションコレクションがあります。
それは、ミラノ、パリ、ニューヨーク、ロンドンで開催されるコレクションです。
・ニューヨークコレクション
1962年アメリカン・デザイナーズ協会発足と同時に開始されるようなりました。
4大ファッションコレクションの中でも、1年の中で最初に開催されます。
実用的で現実的なファッションが多く登場します。
・ロンドンコレクション
ファッションの歴史を語る上で、流行を作り出した中心地です。
80年代から開催されており、90年代になると4大コレクションの1つとなりました。
若者向けのストリートファッションなどの影響を受けており、若手デザイナーが世界進出の足がかりとして利用します。
・ミラノコレクション
1976年から続いているファッションショーです。
ブランドが独自の開場を設置してショーを行うことが多く、女性のファッションに大きな影響を与えるコレクションです。
パリコレクションの次に大きな規模です。
・パリコレクション
パリコレと短くして呼ばれることもあり、日本でも有名なファッションショーです。
100以上のブランドが集まり、4大コレクションの中でも最大規模です。
他のコレクションと比べると、ショーとしてのステータスが高く、デザイナーやモデルなどがこのショーに出たいと憧れることもあります。
【まとめ】
ファッションショーは、最近はリアル志向になってきています。
日本や世界各地でも開催されており、招待状を持っていれば会場に入場可能です。
有名なファッションショーになると、会場前にはデザイナーのファンやメディアが集まり、人だかりができます。
これからもファッションショーでは、新しいデザインのファッションが誕生するでしょう。
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